タイヤのお手入れとメンテナンス
タイヤ空気圧の表示
右または左のハンドルボタンを使用して「車両の状態」を表示することで、インストゥルメント パネルにタイヤ空気圧を表示できます(ハンドルの左ボタンを使用するまたはハンドルの右ボタンを使用するを参照)。また、タイヤ空気圧をBARとPSIのどちらを使用して表示するかは、 の順にタッチして選択してください。
タイヤ空気圧の保守
タイヤの空気圧がタイヤに記載されている空気圧とは異なる場合でも、「タイヤと情報」ラベルに表示される空気圧に従ってください。タイヤの荷重ラベルは、中央のドア ピラー上にあり、運転席側のドアを開くと確認することができます。

タイヤ空気圧表示灯は、空気圧の調整後もしばらくは消えません。タイヤを推奨空気圧にした後は、タイヤ空気圧監視システム (TPMS) を作動さた状態で、25 km/hを超える速度で10分以上運転すると、タイヤ空気圧表示灯が消灯します。
Model Sの電源を入れるたびに表示灯が1分間点滅する場合は、TPMS の故障が検出されています (TPMSの不具合を参照)。
タイヤ空気圧の点検と調整
タイヤが冷えており、Model S が3時間以上静止しているときに以下の手順に従ってください。
- 運転席のセンタードア ピラーにある「タイヤ情報」ラベルでタイヤ空気圧の対象値を参照してください。
- バルブキャップを取り外します。
- 圧力を測定するため、正確なタイヤ空気圧ゲージをバルブにしっかりと押しつけます。
- 必要に応じて、推奨空気圧になるよう空気を充填または抜きます。注バルブ中央の金属ステムを押すことによって空気を抜くことができます。
- 精密なタイヤゲージを用いてタイヤ空気圧を再度確認します。
- 必要に応じて、タイヤ空気圧が適正となるまで、手順 3 と手順 4 を繰り返してください。
- 泥汚れが入るのを防ぐバルブキャップを再度装着します。バルブに損傷や漏れがないかを定期的に点検します。
タイヤの点検と保守
トレッドとサイド ウォールにゆがみ(膨らみ)、異物、切り込み、または摩耗の兆候がないか定期的に点検してください。
タイヤ摩耗
適切なトレッド溝の深さはタイヤの性能発揮に重要なものです。トレッドの深さが 3 mm 以下のタイヤは濡れた路面でハイドロプレーン現象を引き起こしやすいため、使用しないでください。トレッドの深さが 4 mm 以下のタイヤは雪道やスラッシュ状態の道で性能を発揮できないため、冬期には使用しないでください。
Model S 納車時には、トレッドパターンにウェアインジケーターが備えられたタイヤが取り付けられています。トレッドが3 mmまで摩耗すると、トレッド パターンの表面にタイヤ幅にわたって連続する輪ゴムのように見えるウェア インジケーターが現れます。最適な性能と安全性を保つため、Teslaではウェアインジケーターが現れる前のタイヤ交換を推奨しています。
車両のハンドリング特性を改善し、濡れた路面でのハイドロプレーニング現象を最小限に抑えるには、後輪にトレッドが最も多いタイヤを取り付けます。
ローテーション、バランス、ホイールアライメント
Tesla では、10,000 km ごと、あるいはトレッド深さの差異が 1.5 mm 以上になったときをローテーションスケジュールとして推奨しています。
タイヤ ローテーションはタイヤのメンテナンスにおいて必須です。これによりトレッド摩耗パターンを均等に維持でき、タイヤの全体的な摩耗耐性の向上、ロード ノイズの削減、タイヤ寿命の最長化につながります。
前後でサイズが異なり、回転方向に指定のないタイヤを装着している車両の場合、左右でローテーションできますが、前輪と後輪のサイズが違うため、前後でローテーションすることはできません。左右でローテーションして、各タイヤの回転方向を変更すると、ショルダーの摩耗のバランスが取られることで、トレッドの寿命を延ばすことができます。
ホイール バランスが悪い(ハンドルからの振動によって気付くことがあります)と、車両の操作とタイヤの寿命に影響します。通常の使用であっても、ホイールはバランスを失うことがあります。したがって、必要に応じてバランスを調整する必要があります。
タイヤの摩耗が均一でない場合 (タイヤの片側のみ摩耗) または異常なほど摩耗しすぎている場合は、ホイール アライメントを点検してください。
パンクしたタイヤ
タイヤはパンクすると、最終的には圧力を失います。タイヤ空気圧を頻繁に点検することが重要な理由はここにあります。パンクしたタイヤまたは損傷したタイヤは、できるだけ速やかに永続的修理をほどこすかまたは交換してください。
チューブレスタイヤは、物が刺さったとき、それがタイヤ内に残っていれば空気が漏れないことがあります。ただし、運転中に突然の振動や乗り心地の低下を感じた場合、またはタイヤの損傷が疑われる場合は、ただちに速度を落としてください。低速で走行し、急ブレーキや急なステアリングを避けながら、安全を確認して車両を停止します。Model S をTeslaサービスセンターまたは最寄りのタイヤ修理センターに輸送するよう手配します。
フラットスポット
Model Sを長期間動かさないでおくと、タイヤにフラットスポットが発生することがあります。Model S を運転すると、このフラット スポットが原因で振動が発生します。タイヤが温まるにつれて元の形状に戻り、しだいにこの振動は消えます。
駐車中にフラット スポットの発生を最小限にするには、タイヤウォールに示されている最大圧まで空気圧を入れておいてください。その後、運転する前に空気を抜いてタイヤの空気圧を推奨レベルに調整します。
タイヤの走行距離の改善
タイヤの走行距離を伸ばすには、タイヤの推奨空気圧を維持し、速度制限および推奨速度を順守し、以下の点にご注意ください。
- 急発進または急加速を避ける。
- 急カーブを切ることや急ブレーキをかけることを避ける。
- 穴や障害物のある道路を避ける。
- 駐車時に縁石にぶつからないようにする。
- タイヤに腐食性の高い液体が付着しないようにする。
タイヤとホイールの交換
タイヤは、紫外線、極端な高温・低温、高負荷、および環境条件によって時間とともに劣化します。タイヤは、トレッドの深さが最低深さ以上あったとしても、6年ごとまたは必要に応じてそれより前に交換することが推奨されます。
タイヤ セットが摩耗した場合、4本のタイヤすべてを同時に交換してください。お客様の車両専用に設計されたTesla認定タイヤを選んでください。ほとんどのTesla認定タイヤは、Tx仕様(T0、T1、T2など)で識別できます。Tesla認定タイヤは、ロードノイズを低減し、ハンドリング、乗り心地、航続距離を最適化するように設計されています。詳細については、Teslaサービスにご連絡ください。
タイヤがパンクしているなどの理由でタイヤを早期に交換する必要がある場合は、他のタイヤが新しいタイヤのトレッド深さの1.5 mm以内である場合を除き、タイヤをペアで交換することをお勧めします。タイヤを交換する場合、古いタイヤと同じブランドの同じモデルにすることが重要です。常時4本のタイヤがすべて同じサイズの場合は、新しいタイヤをリアに装着してください。タイヤを交換した後は、必ずホイールおよびタイヤのバランス調整を行ってください。さらに詳しい指導については、タイヤ販売専門業者や取付業者にお尋ねください。
指定された以外のタイヤを使用する場合は、タイヤにマーキングされた定格荷重および定格速度 (タイヤのマーキングについてを参照) が、元の仕様と等しいかあるいはそれを上回っていることを確認してください。
Model Sに取り付けられている元々のホイールやタイヤの仕様については、ホイールとタイヤを参照してください。
ホイール交換時には、TPMS(タイヤ空気圧監視システム)センサーをリセットして、タイヤの空気圧が低すぎたり 高すぎるときに確実に正確な警告が発信されるようにする必要があります(TPMS センサーのリセット参照)。
非対称タイヤ
エアロ カバーの取り外しと取り付け
Model Sにエアロ カバーが装備されている場合は、ラグ ナットにアクセスするためにエアロ カバーを取り外す必要があります。
エアロ カバーを取り外す:
- 両手でエアロ カバーを掴みます。
- エアロ カバーを手前に引いて支持クリップを外します。
エアロ カバーを取り付ける:
- Tesla の「T」のベース部分にあるノッチをタイヤのバルブ ステムに合わせるようエアロ カバーの位置を合わせます。
- エアロカバーの周囲を強く押して元の位置に取り付けます。注意エアロ カバーの脱落を防止するため、完全に固定されていることを確認してから、運転するようにしてください。
ホイール設定
新しいホイールを取り付けたり別のホイールに交換する場合、Model Sが新しいホイールを理解し、車両でより正確なステータスアップデートを行えます。ドロップダウンメニューから、Model Sに取り付ける予定の新しいホイールと合致するホイールを選択します。ホイール設定で新しいホイールを選択すると、タッチスクリーンの車両アバターに表示されるホイールも変更されます。
の順にタッチして車両のホイール設定をアップデートします。これにより、前後異径のホイールを取り付けている車両の場合には、フロントとリアでホイールのサイズが異なりますので留意してください。タイヤの側面に記載されているフロントのタイヤサイズとリアのタイヤサイズを見て、サイズが合致しているか異なるかを確認します。ホイールのサイズが前後で異なる場合、以前のホイールと同様に取り付ける新しいホイールが前後で異なるよう十分に注意を払ってください。
タイヤ空気圧監視
タイヤが冷えている状態、および運転席側のドア ピラーにある「タイヤ情報」ラベルに記載された推奨空気圧の状態で、毎月点検する必要があります(タイヤ空気圧の保守を参照)。車両のラベルまたはタイヤ空気圧ラベルに記載されたサイズと異なるサイズのタイヤが取り付けられている場合は、それらのタイヤの適正空気圧を確認してください。
追加の安全機能として、車両にはタイヤ空気圧監視システム(TPMS)が装備されています。TPMS は、1本または複数のタイヤの空気圧が著しく低すぎる、または高すぎる場合に、インストゥルメントパネルに警告(タイヤ空気圧警告)を表示します。これに応じてインストゥルメントパネル上のタイヤ空気圧インジケーターがタイヤ空気圧の警告を表示する場合は、ただちに停車してタイヤを点検し、適正な空気圧に調整してください(タイヤ空気圧の保守を参照)。タイヤの空気圧が著しく低い状態で運転すると、タイヤが過熱しタイヤの不具合につながる可能性があります。低空気圧は、航続距離とタイヤのトレッド寿命に悪影響を与え、車両のハンドリングおよび停止能力にも影響を及ぼす可能性があります。
TPMS センサーのリセット
1 個または複数のホイールを交換した後(タイヤ交換やローテーションは含まれません)、タイヤ空気圧警告を正確にするためにTPMSセンサーをリセットしてください。
新しいバージョンの Model S では、時速 25 km を超える速度で 10 分より長く走行すると、TPMS は自動的にリセットされます。古いバージョンの場合は、以下の手順を実施してください。
- すべてのタイヤをドアピラーにある「タイヤ情報」ラベルに記載された推奨空気圧にします。
- 走行するための準備を10分間行い、準備が完了したら、 の順にタッチします。
- 画面上の指示に従います。注意正しいホイール サイズを選択しないと、誤ったタイヤ空気圧警告が表示されることがあります。タイヤ空気圧の警告が表示された場合、車両から降りてリア トランクおよびすべてのドアを閉め、タッチスクリーンの表示が消えるのを待ち、再度車両に乗って正しいホイール サイズが選択されていることを確認したら「TPMSセンサーのリセット」をタッチしてください。
タイヤセンサーの交換
タイヤ空気圧警告インジケーターが頻繁に表示される場合は、Teslaに連絡してタイヤセンサーを交換する必要があるかどうかを確認してください。Tesla以外の修理施設でタイヤを修理または交換した場合、タイヤセンサーはTeslaがセットアップを実行するまで作動しないことがあります。
TPMSの不具合
Model S には、システムが正しく作動していないときに知らせる TPMS 故障インジケーターも搭載されています。
TPMS の故障は、交換用または代替タイヤまたはホイールの取り付けを含む、TPMS の正しい作動を阻害するさまざまな要因によって発生します。1 本または複数のタイヤまたはホイールを交換した後は、必ず TPMS 故障インジケーターをチェックして、交換用または代替のタイヤおよびホイールで TPMS が引き続き正しく機能することを確認してください。
季節別タイヤ保管
タイヤのタイプを理解する
車両がもともと装着しているタイヤのタイプは車両モデルと販売地域によって異なります。車両のタイヤの性能と、夏季、オールシーズンまたは冬季の走行に適しているのかを理解することが重要です。タイヤの性能特性については、タイヤのサイドウォールにある情報を確認してください(タイヤのマーキングについてを参照)
サマー タイヤおよびオールシーズン タイヤ
これらのタイヤは、ドライとウェットの道路状況で性能を最大限に発揮しますが、冬季の道路状況で十分な性能を発揮するようには作られていません。オールシーズンタイヤは一年を通してほとんどの状況で十分なトラクションを発揮するように設計されていますが、氷雪条件ではウィンター タイヤほどのトラクションを発揮できない可能性があります。オール シーズン タイヤは、タイヤのサイド ウォールに「ALL SEASON」および/または「M+S」 (mud and snow) と表記されています。
低温時や路面に雪や氷が付着している可能性のある場所で走行する場合、Teslaはウィンター タイヤの使用を推奨します。ウィンタータイヤが装着されていない場合は、Tesla に連絡し、推奨されるタイヤをご確認ください。
スタッドレスタイヤ
低温時の運転
周囲温度が低い状況ではタイヤの性能は低下し、そのためグリップが低下して、衝撃による損傷をより受けやすくなります。パフォーマンス タイヤ(夏用)は外気温が5℃以下になるとトラクションが低減するので、氷雪環境にはお勧めできません。パフォーマンス タイヤは冷えた場合一時的に固くなることがあり、タイヤが温まるまでの最初の数 km は回転ノイズが聞こえます。
タイヤチェーンの使用
Teslaでは、雪の交じる状況でのトラクションを高めるための次のタイヤチェーンを試験し、認定しています。タイヤチェーンは、リア タイヤにのみ装着できます。認定済タイヤチェーンは Tesla でお買い求め頂けます。
タイヤ サイズ | 推奨チェーン |
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19 インチ | KONIG K-SUMMIT K45 |
21インチ タイヤにはタイヤチェーンを使用しないでください。
タイヤチェーンを装着する際は、タイヤチェーン製造元の取扱説明書の指示に従ってください。均一に、また可能な限りきつく装着してください。
チェーンを使用する際には、次の点にご注意ください。
- 使用前には、チェーンが緩んでいないか、またリンクに破損がないか確認してください。
- エアサスペンション(装備されていれば)を「Standard」に設定し「デフォルト車高を低にする」設定をオフにします(エア サスペンションを参照)。
- Model S に重量物を積載しないでください(重量物の積載はタイヤとボディ間のクリアランスを減少させる可能性があります)。
- チェーンを適切に装着していない場合には、車両を運転しないでください。
- ゆっくり運転してください。時速 48 km を超えないようにしてください。
- タイヤチェーンは状況が許せばただちに取り外してください。